Pertex Quantum Proを使用した防水生地のシュラフ

登山アイテム
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現在使用しているのはCumulus X200(ノーマル)とX300カスタマイズ(撥水ダウン+アウターファブリックを防水仕様にした)の2つです。

赤いほうのシュラフはカスタマイズでアウターファブリックを防水生地にすることで、1〜2泊程度が前提ですが、防水生地にしてシュラフカバーを不要として、軽量化できました。

これまでのシュラフ歴

NANGA オーロラライト350

これは最初に購入したシュラフ。使用ダウンは760FP、730g。

登山始める前のキャンプツーリング時に買ったもの。いざ使ってみると、以外とかさばるのと、それなりに重いので現在は退役となりました。

Cumuls X‐LITE200

バイクでキャンプツーリングテント泊をしているときからパッキングサイズの縮小と軽量化を考えてました。

いかに軽くて暖かいものにするか。さらにどの時期に使用するか。

軽くて温かくするにはダウンのフィルパワーを上げればいい。→800FPあたりはそれなりにあるので、どうせ新調するなら900FP以上にしよう。

バイクなので、使用期間は春から秋。寒い時期は使用しない。なので、使用温度は5度以上あればOK。

この条件で色々探したところ、アウターファブリックの重さも含めて購入したのが900FPのダウン200gを使用したCumuls X‐LITE200。

対応気温はcomfort temperature 4度、limit temperature 0度シュラフ重量300gです。

実際これを使ってキャンプツーリングをこなし、登山を始めてからも軽量コンパクトなためそのままテント泊登山に転用できた。秋の北アルプスなどはテント場用にダウンジャケットやダウンパンツを持っていくので、多少気温が低くても着て寝ればOK。実際に0度前後でもちょっと肌寒く感じることがあったが眠ることができた。

Cumlus X‐LITE300:撥水ダウン+Pertex® Quantum Pro(防水生地)使用

Cumuls X200(撥水ダウン)で概ね問題なかったのだが、使用テントがダブルウォールからシングルウォールに移行したところ、結露対策でシュラフカバーを追加することになった。
なるべく軽量にということで、HERITAGEのeVent®WINDPROOF シュラフカバーを購入。Mサイズで295g増量することになった。更にパッキングサイズも増えた。

シングルウォールテントの撤収・コンパクトさは捨てがたく、一方で結露対策も無視できず悩んでいたところで、たまたま紅葉の涸沢テント泊の際にX200で肌寒い思いをしたので、もう少し保温性のあるシュラフを新調することに決定。寒い時期のテント泊に対応するため、ダウン量300gに増量。ついでに結露対策でアウターファブリックを防水透湿のPertex® Quantum Pro 36g に変えてしまえ、とCumulusのX‐LITE 300でカスタマイズ。

対応気温はcomfort temperature 2度、limit temperature -4度、シュラフ重量508gになった。

2つのシュラフを二つ折りで平置き。横から取った写真。ダウン量200g→300gでロフトはこれだけ違います。(赤がX-LITE300 、緑がA-LITE200)

Pertex® Quantum Proは防水透湿メンブレン

Pertex® Quantum Proとは薄く軽量。柔らかくて防水性と通気性を併せ持つ素材。

Cumulusのカスタマイズ画面で、Fabrics選択で外側の生地と内側の生地を選べます。
選択画面の説明によると、Quantum Pro 36gと44gの2つがあり、44gでは生地が破れやすいところで使う場合の選択だそうです。

私の場合はテント内のみだと思うので、36g。結果、508gになりました。

防水透湿生地を使ってシュラフカバーを使わないと軽くなる

X‐LITE300 Quantum Pro バージョンでは508g。

一方、X-200+シュラフカバーでは350g+295g→645gとなるのでそれより軽量。でも実際にはダウン量が300gに増えているので、実質的にはもっと軽量化できたことになる。Cumulus HPによるとX-LITE200でPertex® Quantum Proを使用した場合は、391gとなるので、その場合は254gの軽量化。

注文の際にカスタマイズでPertex® Quantum Proを使用すれば1,2泊程度までならシュラフカバー不要となる。(Pertex® Quantum Proは防水透湿生地だが、縫い目はシーリングしてないので、完全防水ではないので注意)

そもそも、1泊ならシュラフが濡れたとしても帰ってから乾かせばいいだけなので、そういう割り切りであればPertex® Quantum Proも不要かもしれないが、防水透湿生地であるに越したことはない。

防水性に差があるのか

実際に生地の違いで防水性に差があるのか実験。

それぞれのシュラフの表面生地に、水を垂らしてみて1時間放置してみました。

(開始時)それぞれ生地自体の撥水性あり、水は弾かれてます

(1時間後)両者とも水は弾かれてるようだが、Airstaticの方では若干水弾きが弱くなっている印象

時間がかかりそうなので、ちょっと横を押し下げて水を動かしてみたが、両者ともにほぼ変化なし

拭き取ってたが、両者とも水の染み込みなし

結論 1時間程度では有意差なし

実際にX-LITE200を使ってテント泊して、結露が多いときはシュラフが湿った感じがしますし、帰宅後家で感想のため広げるとダウンの広がりが弱くてダウンが濡れていることがわかるのですが、1時間程度ではダウンは濡れないという結果でした。

実際にX-LITE300 Quantum Pro 36gバーションを結露下の環境で使用して見ないとわかんないですね。今後使用したら結果を確認しましょう。

ひとまず、涼しくなってくれないことにはX-300の出番がないので、秋が待ち遠しい。

Quantum Pro 36gをアウターファブリックに使用することで、シュラフカバー不要として軽量化と荷物を少なくすることができた。

冬期テント泊や3日以上のテント泊では、万一のシュラフ濡れは命に関わるので、無理せずシュラフカバー併用が無難です。

実際に結露の多い状況で使用してみた1(2023/09/13追記)

2023年9月に北アルプス 種池山荘テント場で結露の多い状況下で使用してみましたが、夜間にシュラフが結露した生地に接触して水滴が付着しても、生地に水分が浸透した様子はなく、起床後簡単に拭いただけで生地もダウンも濡れている様子はなし。1泊ではシングルウォールテントの結露はほとんど影響がないことを確認できました。

これで2泊程度までならシュラフカバーは必要なしです。

実際の使用した山行記録→針ノ木岳 

実際に結露の多い状況で使用してみた2(2023/10/13追記)

気温2度、テント内湿度高い状況で濡れた衣類のままシュラフに入ったら内部結露でフットボックスが濡れた。そのため翌日は小屋泊に変更。着替えを持っていったが、着乾かしと思ってそのまま寝たのがまずかった様子。テント内もみぞれ天気で湿度が高く、寝袋内の湿気が放出しにくかったか。次回は乾燥した服でどうなるか。

実際の使用した山行記録→池ノ平小屋

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