現在のメインのテントはクロスオーバードームです。
軽くて、かさばらず、設営撤収も簡単。結露のしやすさや、前室がないことによる使い勝手の制限がありますが、軽量化を優先するならいいテントです。
これまでの使ったテント
NEMO ホーネット2P
初めてテント泊山行で使用したテント。海外から個人輸入。白馬や穂高岳山荘で使用。白馬の強風でもしっかりしていた。インナーテント設営後に、フライをかける方式。
2.ヒルバーグ エナン
海外から個人輸入。ホーネットでインナーを立てたあとにフライをかける作業が個人的に面倒に感じてしまい、フライをかける作業不要なダブルウォールテントなので購入。インナーとフライが接続された状態で設営できるので楽。北ア、南アと使用歴あり、稜線の強風でも耐久性はOK
3.ヒルバーグ ソウロ
海外から個人輸入。設営はエナン同様、インナーとセットで簡単。冬季もテント泊するかもと思って仕入れた。設営は楽。ただし、重くてかさばる。ペグなど諸々含めて2.4Kgぐらい。 阿曽原温泉で使用したが、その後は家のお道具棚に鎮座状態。まあ、冬季に何処かでテント泊するとなったら使用するかもしれない。
4.クロスオーバードーム
ヒルバーグ エナンを主に使用していたが、インナー内の結露は概ね問題ないのだが、結局フライには結露が多くて、毎回拭き取ってから撤収していた。
そのうちに、どうせ結露で拭くことになるならシングルウォールでも変わらなくね?と思って購入。
クロスオーバードームとヒルバーグエナンの比較
これまでメインで使用していたヒルバーグ エナンと現在メインで使用しているクロスオーバードームを実際に使用した経験と個人的偏見(軽いは正義)を交えて比較してみました。
パッキングのしやすさ、軽量化
パッキングに関しては、クロスオーバードームは軽いしかさばらないので荷物の軽量化にも繋がりとても助かる。ジャンダルムなどの岩稜帯に行くときはザックは小さく軽いほうがいいので、クロスオーバードームのパッキングサイズは助かります。
左から ソウロ、 エナン、クロスオーバードーム。
パッキングサイズの違いは一目瞭然。
重量(グラウンドシート除く)はソウロ 約2420g、エナン1450g、クロスオーバードーム 720g(ペグ+ガイライン含む)
居住性
(室内高)クロスオーバードームは105cm。ヒルバーグエナンは93cm、ソウロ 95cm.
(長辺x短辺)クロスオーバードーム 210x100cm、エナン 215x95〜60cm、ソウロ 220x105〜63cm。
→居住性は室内が高く広いクロスオーバードームの方が良い。
雨天時等の使い勝手
ヒルバーグはいずれも前室があり、また結構広い。雨天時のときは調理、靴置きなどで使い勝手は優れています。(クロスオーバードームにも前室を作るための後付けのフライがあるが、コンパクト&軽量という最大の利点の邪魔になるので、後付けフライなしの評価です。)
耐風性
こちらは文句なしにヒルバーグ。
クロスオーバードームでの強風下テント泊は未経験だが、エナンでテント泊した槍ヶ岳テント場で、夜に強風となった時がありました。周囲の一部テントが倒壊した状況でしたが、他の登山者が使用していたクロスオーバードームが潰れてなかったのでガイラインの固定がしっかりしてればある程度は大丈夫だと思う。(実はこのときの勇姿を見てクロスオーバードームを買うことを決めました。)
結露対策
結露のしやすさについては実際に使って見た印象では、両者変わらない。ただクロスオーバードームは結露面がむき出しとなる。エナンの場合はフライに結露がガッツリつくが、インナーテントがあるので直接結露面に接触することは少ない。
結露面との接触対策としてはクロスオーバードームはテント使用中に濡れてはいけないものは防水バッグに入れておけばOK. シュラフもシュラフカバーか防水生地のシュラフにすればOK.。
両者とも撤収の際に結露を拭くことになるが、エナンではインナーを一部外して(トグルボタンを何個は外して)フライの結露を拭き上げていたが、クロスオーバードームは直接結露を拭けるので楽。またエナンでは両端が低くなっているので、個々を拭くのが屈みながらでちょっと大変。
設営&撤収しやすさ
設営については、どちらもそう変わりないです。基本、4隅を固定して、ポールをスリーブに挿入(クロスオーバードームは2本、エナンは1本、どちらも反対側は袋状になっており、反対側に回って固定する必要はない)。その後ガイラインを引いて固定(クロスオーバードームは4本、エナンは4本)。
撤収についてはクロスオーバードームは中でザックに入れられるものは詰め込んで、結露があればそれを拭いてテントの外に出る。その後、フレーム抜いて、ペグや石に固定してガイラインを回収して、テントの幕体をバサバサ振って砂や土埃を落としてから、適当に丸めて収納袋に入れて終了。
ヒルバーグはザックに詰めて、インナーを一部外してフライの結露を拭く→再度インナーを取り付ける(トグルボタンを3から4箇所外してつける程度)。その後テントから出てガイラインやペグを回収して、両サイドを中央部分に折りたたみ地面においた状態でフロアシートごと丸めるようにまとめて袋に収納。
クロスオーバードームのほうが生地のボリュームも少ないので圧倒的に楽。あとは空中で砂埃などを振り落とせるのが楽。ヒルバーグでは地面においたまま丸めるので、最後まで地面に接しているフロアシートに土埃がついてしまい、ちょっと気になる。
帰宅後の手入れのしやすさ
帰宅後の洗いは、クロスオーバードームはシンプルな構造なので簡単。マンションのお風呂で洗うのも、ベランダに干すのも物干しにかけるだけでOK。エナンも洗い&干すことは可能ですが、インナー+フライなので、かさばります。
クロスオーバードームと ヒルバーグ エナンの比較まとめ
クロスオーバードーム | ヒルバーグ エナン | |
パッキングしやすさ&軽量化 | ◎ | X |
居住性 | ◎ | X |
雨天時等の使い勝手 | X | ◎ |
耐風性 | △ | ◎ |
結露対策 | ◯ | ◯ |
設営&撤収しやすさ | ◎(設営) ◎(撤収) | ◎(設営)X(撤収) |
帰宅後の手入れのしやすさ | ◎ | X |
軽量化荷物を少なくしたいときはクロスオーバードームがおすすめ。ただし、使い勝手や結露対策など、ある程度の割り切りと工夫が必要です。
(個人の感想ですので、人によっては異なる評価となることもあります)
そんなに軽いのが良ければタープ泊にすればいいじゃないという声もあるかと思いますが、個人的にまだタープ泊ができる領域に達していないのでご容赦ください。
コメント