日本一遠い温泉への旅1:七倉登山口〜烏帽子小屋

登山
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今回のルート

初日は七倉登山口から烏帽子小屋テント場まで。

下記は全行程のルート

七倉登山口から裏銀座経由

高天原山荘を目指す場合、一般的には富山県の折立登山口から大東新道経由のルートが最短。それでも15Kmは歩く。また折立登山口は有峰林道の中にあり、有峰林道自体が通行時間・時期が限定される。しかも有料。次に岐阜県新穂高からだと、岩苔乗越経由で約22km。8月の暑いときに黒部五郎岳へ行った際の新穂高から鏡池山荘までのルートの印象(暑くてきつかった)があって、あまり使う気にならない。そのため、登山口へのアクセスの自由さを考えて長野県七倉登山口から向かうことに決定。距離は遠くなるが、野口五郎岳や、雲ノ平や鷲羽、水晶岳など、これら全部もルートに入れる。更に2023年8月から通過可能となった伊藤新道で下山し、七倉登山口に戻るルートにした。

七倉登山口から烏帽子小屋へ

七倉登山口は金曜日の朝でもう満車

今回は9月3連休とその前の平日金曜に休みを取って、4日間の日程。平日の金曜朝8時30分頃に七倉山荘手前の駐車場に到着したが、ほぼ満車。なんとか道路脇の草地に車を停める。ここで止められない場合は、更に手前の七倉ダム下の駐車場となり、かなりの追加距離となる。週末や紅葉シーズンは早めの到着と車中泊がおすすめ。

高瀬ダムまではケチって歩く

七倉登山口から先は自家用車進入禁止。舗装された道路だが自転車も禁止。一般には登山口からはタクシーを利用し高瀬ダム堰堤まで向かう。タクシーは1台あたり料金片道2,400円(所要時間15分)乗り合いする相手がいれば割り勘可能なので、4人なら一人あたり600円。

到着したときはすでに皆さん出発済みで、登山者は私のみ。一人で2400円はもったいないので徒歩で出発。

トンネル内はほぼ真っ暗。平日は高瀬ダム周辺からの土砂搬出のダンプカーが毎回8〜10台程度連なって脇を通過して行く。ダンプの運転手は登山者がいるとウインカーを出して後続車に知らせながら通過してくれる。こちらはじゃまにならないように壁に寄る。最初は通過時にそれなりの迫力があるのだが、そのうち慣れる。

トンネルやスノーシェッドをいくつか超えると、高瀬ダムが見えてくる。高瀬ダムは土と岩で作られたロックフィルダム。ダムの堤体の斜度は緩やかなので、ジグザグに堤体に登る道がついているが、ここを登るのが一苦労。一見直登したほうが楽な気もするが、そういった登山者の考えを見透かしたように「ダムの斜面を登ってはいけません」との表示がされている。黙々と歩いていくと、高瀬ダム到着。

ここから下山時のルートとなる湯俣・伊藤新道方面への林道と、ダム堰堤を超えた先のトンネルを通過するブナ立尾根方面の2つのルートに分かれる。

烏帽子小屋へはダム堰堤を通過し、トンネルを抜け、吊り橋を渡る。途中、花崗岩の白い岸壁に流れ落ちる滝を眺めつつ、ブナ立尾根登山口へ。

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ブナ立尾根

ブナ立尾根は日本3大急登の一つ。ほか2つは西黒尾根(谷川岳)と黒戸尾根(甲斐駒ヶ岳)。ブナ立尾根の登山口と烏帽子岳の標高差は1,350m。ルートは1から12までナンバリングされており、どれだけ登ったか目安になる。登山道自体はのっけから急な階段で始まり、ほぼひたすら登り続けるが、整備されており、急ではあるが登りやすい。道中は樹林帯のため、最後のポイント1付近までは景色は望めないが、日差しが遮られて涼しくもある。

ブナ立尾根を登ってすぐに、烏帽子小屋がある。

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初日は烏帽子小屋テント泊

到着後、テント泊の受付を済ます。小屋内の売店で受付。売店には各種アルコールやドリンクなどが売っている。購入した容器等は回収してくれる。水については天水を消毒したものを販売。1L 200円。蛇口があり、各自注ぐ。トイレは小屋の外に設置されている。汲取式で、トイレットペーパーがおいてある。夜間はトイレ内に照明がつくようになっている。汲取式(ボットン式)のため、利用の際は携帯や財布を落とさないように万全の注意が必要。万一落とした場合、漆黒の闇の中に吸い込まれ、二度と戻ることはないと思う。

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テント場は烏帽子小屋から野口五郎岳方面に100m程度歩いたあたり、登山道周囲に散在している。概ね平ら。ガイラインは石で固定するよりはペグで固定したほうが楽。石は基本的に登山道やテント場が崩れることになるので動かさないように指示されている。テント場の大きさはソロ用から3,4貼り程度の広さなど、色々なサイズがあり、自由に選べる。周囲は小高くなっているため、敷地が下っていくひょうたん池、三ヶ岳方面への景色が開けている場所もあるが、基本的には景色は見えない状況が多い。逆に風が当たるような場所ではない。

テント設営後は明日に備えて休養

やや遅めについたが、テント場を下った先にソロ用のスペースが丁度空いていて、無事設営。三ヶ岳の展望もあり、笹に囲まれプライベート感のある場所。

小屋で購入したビールを片手に、明日向かう三ヶ岳方面を眺めてしばらくボーッとしたあと、夕食を食べて就寝。

今回は行かなかったが、烏帽子小屋から北側に行くと、烏帽子岳がある。ここは尖った特徴的な形の烏帽子岳と花崗岩が風化した白い砂の斜面とハイマツの緑、紅葉した木々のコントラストがきれいな所紅葉時期なら見ておくことをおすすめする。また烏帽子岳の先に四十八池という池塘群があるが、ここもきれいな場所である。

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・七倉登山口は、週末や紅葉時期は早々に満車となるので、早めの到着がおすすめ
・紅葉の烏帽子岳はきれいなので一見の価値あり
・テント場は場所によってはプライベート感のあるスペースがあり、落ち着ける。

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