国見温泉
岩手県と秋田県との県境、秋田駒ヶ岳登山口に位置する温泉。
独特の硫黄+油系の匂いのエメラルドグリーン色のお湯。縦走含有量が多く、しばらく湯船に人が入らないと、お湯の表面に薄い氷の膜のような湯花が見られる、国内に類を見ない泉質の温泉です。
宿は2軒だけ。湯元の石塚旅館と今回利用した森山荘。
国見温泉まで
国見温泉ヘは公共交通機関はなし。送迎も現在はしていないので、行く場合は自家用車またはタクシー。
秋田県仙北市と岩手県雫石市を結ぶ国道46号。秋田県側から仙岩トンネルを抜けてしばらく走ると、国見温泉への分岐に到着。ここを登って国見温泉へ。秋田駒ヶ岳登山口へ。登山口のすぐ先に森山荘、石塚旅館。
ソロで宿泊できる森山荘
石塚旅館は元湯。森山荘は同じ源泉の湯を使っている。緑色で独特の匂い(硫黄+石油臭?)。温泉好きにはたまらない。
石塚旅館は以前、湯治プランやお一人様宿泊可能だったが、現在は受け入れしておらず、お一人様の湯治となると、森山荘一択。
森山荘は旅館部と湯治部があり、いずれもお一人様OK。
湯治部は自炊。3650円/泊と格安です。
自炊部でお泊り
自炊部のお部屋
自炊部のお部屋はお布団セットとテーブル(ちゃぶ台)があるだけのものがおそらくデフォルト。部屋の裏に共同の炊事場とトイレあり。
なお、部屋には鍵がかからない。正確には内部から鍵がかけられるが、外からはかけられないので、貴重品等は自己管理が必要。フロントに預けてもらう方法が一般的。
私は他の日帰り温泉などのときも同様だが、防水バッグに財布や車の鍵、携帯などを入れて、それを持ってお風呂に入ります。
今回宿泊したときは天候不良のため登山客がキャンセルになったらしく、そのためか松の間となった。
こちらはパイプベッドと机、ちゃぶ台。廊下側の窓の隙間に携帯充電程度に使用できる電源コードが引き込まれている。自炊であれば、全く問題なし。
自炊に必要な調理場
部屋の奥に共同の台所と冷蔵庫がある。
ガスコンロは3台、6口。訪問時は2台が使用可能。
自家発電なので、電気炊飯器は使用できませんので、ご飯を炊く場合は鍋を使ってガスコンロで宅必要があります。私はクッカーを持って行ったのでそれを使って炊飯した。
むしろ、食材と飲み物(酒)を持ち込み自由なので、温泉を楽しむのが目的であれば、お値段もお安くて好都合です。
森山荘のお風呂
温泉は男女別内湯と混浴露天風呂。
内風呂(男性用)
男女別内湯は脱衣所に鍵付きロッカーはなし。
洗い場は2箇所あり、石鹸がおいてあります。洗い場は2箇所に分かれており、うち1箇所は湯船を渡った先にある不思議な仕様。
湯口からは源泉が注がれ、飲泉用のコップが置いてあります。せっかくなので飲んでみましたが、まあ、やはり硫黄泉ですので激マズです。
露天風呂(混浴)
露天風呂は混浴ですが、女性専用の時間設定があります。
11:30〜12:30、20:00〜21:00が女性専用時間。
脱衣所は露天風呂のそばを進んだ場所が脱衣所。
こちらは洗い場ありません。
屋根があって、半露天タイプ。訪問時は大雨警報の日だったので、半露天で雨が当たらずありがたい仕様。晴れの日も直射日光が当たらずいいと思う。
温めの温度だったので、雨風の影響がなかったので、文庫本を読みながらお風呂に入ってました。
露天風呂に行く途中には犬猫などのペット用のお風呂もあり。何回か来ていますがまだ犬が入っているのを見たことがない。いつか見てみたい。
その他、森山荘の設備について
登山、連泊のときの洗濯できる?→OK
登山で来たときは洗濯機を借りることができたので、下山後の洗濯も可能です。もちろん無料で。
ネットはつながる?→あまり期待できない。
ネット環境は、基本携帯電波は届かない。受付の奥にある休憩所的な広間でWifiが入るので、必要な通信は可能です。今回泊ったときは天候不良のためWifiの大元の電波状況が悪かったのか、通信は途切れ途切れでした。
お安く自炊部にしたけど、食事作るのが面倒→食堂利用できます!
こちらでは食堂としても営業しており、定食やラーメンなどが購入可能。自炊プランでも食事を買って食べることもできます。
今回はイワナの塩焼き定食を頂いた。美味しゅうございました。
森山荘の感想
・登山の基地として、お一人様でも格安で下山後に温泉泊まって帰ることができる。
・天気が悪くて登山ができなくても、温泉好きであれば温泉に入ってダラダラするという贅沢なひとときを過ごすことも可能なお宿。
・建物は基本的に簡素な作りなので、隣の物音などは結構聞こえます。本来湯治の宿なので騒ぐような人は基本いないので、お互い様ということで静かに過ごせました。
・山間部にあるので、館内や台所などには虫がいます。虫が苦手な人にはちょっと厳しいかもしれません。
・お食事は一般の旅館にでるような豪華なものではないです。料理を期待する方には向かないと思う。もちろん宴会で騒ぐような方もNG。
きれいな設備や(太りそうな)豪華な料理が好みの方には向きませんが、シンプルに温泉を楽しむのであればソロでも宿泊できる素晴らしい温泉宿です。
コメント